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freee運用のまま大量の紙証憑を処理  TaxSysとClaude Codeで重複チェック・突合を効率化した村上裕一公認会計士事務所の事例

村上裕一公認会計士事務所

freeeを活用している会計事務所でも、年一案件や引き継ぎ案件では、突然大量の紙証憑が届くことがあります。暗号資産・NFT分野の税務を専門とする村上裕一公認会計士事務所でも、ある案件で段ボール3〜4箱分の紙証憑が届きました。

領収書、クレジットカード利用票、紙のクレジットカード明細が混在し、重複チェックや突合確認が必要な状態だったといいます。そこで活用したのが、TaxSys(タクシス)とClaude Codeです。

TaxSys(タクシス)で紙証憑の読み取り・重複チェック・突合を行い、freeeに残った未処理取引はClaude Codeで一括処理。紙証憑とAIを組み合わせることで、大量案件の処理を進めました。今回は、村上裕一公認会計士事務所におけるTaxSys×freee×Claude Codeの活用事例について伺いました。

突然届いた段ボール3〜4箱分の紙証憑

村上先生がTaxSysを本格的に活用するきっかけになったのは、顧問先から突然届いた大量の紙証憑でした。

普段は紙証憑の少ない案件が中心だったものの、このときは段ボール3〜4箱分の資料が到着。領収書やクレジットカード利用票、紙のカード明細が混在している状態だったといいます。

村上先生は、当時の状況について次のように話します。

「ものすごい量の紙が来たんです。段ボール3箱か4箱ぐらいかな。まずスキャンしなきゃいけない。あとは、領収書とクレジットカード利用票が両方入っていて、重複チェックも必要でした。さらに、クレジットカード明細も紙で100枚ぐらい届いて、2,000行ほどありました。」

この案件では、主に次のような課題がありました。

  • 紙証憑をすべてスキャンする必要がある
  • 領収書とクレジットカード利用票(お店でいただく青い紙のやつ)が重複している
  • クレジットカード利用明細が紙で100枚ほどある(合計2000行超)
  • 領収書とクレジットカード明細の支払いが重複していないか確認する必要がある

特に負担が大きかったのが、重複チェックと突合確認です。

同じ支払いに対して、領収書・クレジットカード利用票・カード明細が混在しているため、どの証憑を根拠として扱うかを確認しながら処理を進める必要がありました。

件数が少なければ目視でも対応できますが、段ボール単位で資料が届き、カード明細だけでも約2,000行ある状態では、確認作業そのものが大きな負担になります。

TaxSysは大量の紙証憑でもOCR処理をスムーズに進められた

実際にTaxSysを使ってみて、村上先生がまず驚いたのは、OCR処理の速さだったといいます。
TaxSysは、大量の証憑データを並列処理することで、OCR処理を効率化しています。紙証憑が数百枚単位であっても、処理待ちの時間を抑えながら確認作業を進められる点が特徴です。

今回の案件でも、短期間で大量の証憑を処理する必要がありましたが、TaxSysを使うことで、紙証憑のデータ化から重複チェックと突合確認までスムーズに進めることができました。

大量の証憑処理では、OCRの精度だけでなく、確認画面の見やすさも重要です。

どの証憑が重複しているか、どの明細と紐づいているかを管理画面上で整理しながら確認できることで、大量件数でも処理を進めやすくなります。また、村上先生は、重複チェックや突合チェックの操作性についても「画面が見やすく、処理を進めやすかった」と話しています。

freeeに残った未処理取引はClaude Codeで一括処理

TaxSysで紙証憑を整理したあと、freeeの自動経理には3,000〜4,000件ほどの未処理取引が残っていました。そこで活用したのが、Claude Codeです。

村上先生は、freeeに残った取引に対してルールを設定し、Claude Codeで一括処理を進めました。たとえば、「5,000円以下の飲食費は会議費にする」(こちらは2024年から基準額が変更しましたが、過去分を扱っていました)といった条件をもとに、大量の仕訳処理をまとめて進めていったといいます。

今回の案件では、TaxSysで紙証憑の読み取り・重複チェック・突合確認を行い、その後freeeに残った未処理取引をClaude Codeで処理することで、紙証憑の整理から会計処理までを効率的に進めることができました。

また、別の引き継ぎ案件では、弥生会計の決算書と勘定科目明細のPDFをClaude Codeに読み込ませ、freeeの開始残高登録を行ったケースもあるといいます。村上先生によると、PDFを読み込ませたうえで開始残高登録を指示したところ、ほぼ一度で処理を進めることができたとのことです。

こうした取り組みからも、AIを単なる作業効率化ツールとしてではなく、会計事務所全体の業務設計に組み込もうとしている様子がうかがえます。

「AIはミスするからダメ」ではなく、人間のミスも前提にする

村上先生がAI活用を積極的に進めている背景には、自身の仕事の進め方に対する客観的な認識があります。

「結構ミスが多いんですよ、昔から。仕事が早いがミスは多いよね、というのは有名だったんですけど、もう自分がやったらダメだなって。全部AIにやってもらうようにしないとダメだなと思っているんです。」

AI活用に対しては、「AIはミスをするから不安」という声もあります。しかし村上先生は、人間の作業にもミスがあることを前提に、AIを業務へ組み込んでいるといいます。

「AIはミスするからダメ、というレベルの時代じゃないです。むしろ人間の方がミスするんですよ。だから基本はAIにやってもらう、AIにできないところは人間が実施し、AIにレビューしてもらう、という形にしていこうかなと思っています。つまりAIを必ず入れることで、業務のミスを大幅に削減しています。」

実際に村上先生は、「AIでできないかな、を基本に進めている」と話しており、紙証憑処理だけでなく、会計事務所全体の業務設計にもAIを取り入れています。

TaxSysで紙証憑を整理し、freeeに残った未処理取引はClaude Codeで処理するなど、案件ごとに複数のツールを組み合わせながら業務を進めている点も特徴です。

今後は仕訳形式での出力にも期待

村上先生からは、TaxSysへの今後の期待として、仕訳形式での出力についても意見をいただきました。

特に、カフェ代や飲食費など、一定のルールで分類しやすいものについては、AIによる提案型の運用が現実的ではないかと話します。また、完全自動化ではなく、最終判断は税理士側で行う形が現実的だという考えもありました。

現在、TaxSysでは弥生会計向けに一部仕訳形式での出力対応を進めています。今後はfreeeを含め、会計ソフトとの連携や仕訳提案機能の拡充も進めていく予定です。

紙証憑が多い案件では、TaxSysの活用余地がある

村上先生の事務所では、普段から大量の紙証憑を扱っているわけではありません。そのため、TaxSysは常時利用するというよりも、紙証憑が多い案件でスポット的に活用する位置づけになっています。

freeeを活用している事務所でも、すべての顧問先が完全にペーパーレス化されているとは限りません。

年一案件や引き継ぎ案件、確定申告期などでは、紙証憑がまとまって届くケースもあります。そうした場面では、TaxSysを使って証憑を読み取り、重複チェックや突合確認を行うことで、確認作業の負担軽減につながります。

TAXGROUPから見た村上裕一公認会計士事務所の取り組み

村上裕一公認会計士事務所の事例では、TaxSysで紙証憑の読み取りや重複チェックを行い、freeeに残った未処理取引はClaude Codeで処理するなど、複数のツールを組み合わせながら業務を進めていました。

特に印象的だったのは、「すべてのPC業務は、AI効率化が可能」という村上先生の姿勢です。

freeeを活用している事務所でも、紙証憑が大量に届く案件や、引き継ぎ時の資料整理に悩むケースは少なくありません。そうした場面では、既存の会計ソフトを変えずに、証憑処理や確認作業を効率化する方法が求められます。

TAXGROUPでは今後も、freeeや弥生会計を活用する税理士・会計士に向けて、TaxSysを通じた業務効率化を支援してまいります。

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