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確定申告3日前、領収書700枚 弥生会計のまま分業を実現した斎藤税理士事務所の事例

斎藤税理士事務所

事務所詳細

確定申告の3日前、斎藤税理士事務所に顧問先から1年分の会計資料が届きました。領収書約700枚に、医療費資料や通帳資料。事情が重なり、資料がまとまって届くケースも珍しくありません。

斎藤税理士事務所では、弥生会計 を使い続けながら、TaxSys(タクシス) を導入し、入力作業の負担と業務の進め方を見直しました。

本記事では、その具体的な取り組みを紹介します。

斎藤税理士事務所が抱えていた「手入力に依存する構造」

斎藤税理士事務所では、記帳業務において 弥生会計 を利用し、日々の処理を行っています。顧問先から受け取った領収書や通帳、医療費関連資料の内容を確認しながら、会計ソフトへ手入力していく運用が中心となっており、入力工程が業務全体の中で大きな比重を占めていました。

通常時は業務を回すことができていたものの、確定申告期のように資料が集中するタイミングでは、この入力作業が大きな負担となります。特に、形式の異なる資料を同時に処理する必要がある場面では、確認や整理に時間がかかるだけでなく、最終的に入力作業へ集約されることで、業務を分担しにくい状態になっていました。

その結果、作業は特定の担当者に集中しやすく、処理の進行も個人の作業量に依存しやすい構造になっていたといいます。

確定申告3日前に発生した「処理しきれない案件」

確定申告の3日前、斎藤税理士事務所に顧問先から届いたのは1年分の会計資料でした。

内訳は、領収書が約700枚。加えて医療費関連の資料、通帳資料など、種類の異なる情報が一度に集まった状態です。通常であれば、これらの資料はある程度分割して受け取り、順番に処理を進めていきます。しかし今回のように、期限直前にまとめて届くケースでは、作業の進め方そのものが大きく制限されます。

特に影響が大きかったのは、手入力を前提としたこれまでの運用でした。

領収書は一枚ずつ内容を確認しながら入力し、通帳は入出金を照合し、医療費は対象項目を整理する。それぞれの作業は独立しているように見えて、最終的には 弥生会計 への入力に集約されるため、同時並行で進めにくい状態になります。

結果として、作業は一人に集まりやすく、処理のスピードも上げにくい。
この状況で700枚の領収書を含む大量の資料を期限内に処理するのは、現実的に難しいと感じられる状況でした。

当時を振り返り、担当していた志磨さんは「もう絶対に終わらないと思った」と話しています。

「これならいけるかもしれない」TaxSys導入の判断

「もう終わらないかもしれない」そう感じる状況の中で、斎藤税理士事務所が選んだのは、これまでのやり方をそのまま続けるのではなく、別の手段を試すことでした。

ちょうどこのタイミングでリリースされたのが、TaxSys の弥生会計インポート機能です。それまでの運用では、資料を確認したうえで手入力することが前提となっていましたが、この機能を使うことで、領収書の情報をデータ化し弥生会計 に取り込むことができる可能性がありました。

「これなら使えるかもしれない」

追い込まれた状況の中でのこの判断が、今回の案件の進め方を大きく変えるきっかけになりました。

もし従来通りの手入力で進めていた場合、作業は担当者一人に集中し、確認や整理も含めて時間が足りなくなる可能性が高かったといいます。一方で、入力そのものを減らすことができれば、作業の進め方自体を見直せる余地が生まれる。

この「前提を変える」という選択が、次の一手につながっていきました。

領収書700枚が約1時間で完了し、分業できる状態に変わった

実際に TaxSys を活用してみると、最も効果が大きかったのは領収書処理のスピードでした。

通常であれば、一枚ずつ内容を確認しながら手入力していく必要がある作業ですが、今回はデータ化から 弥生会計 への取り込みまでを一気に進めることができ、領収書約700枚の処理はおよそ1時間で完了しました。

この変化は、単なる作業時間の短縮にとどまりませんでした。

大きかったのは、「終わる形が見えた」ことです。それまで見通しが立たなかった案件に対して、どこまで進めば完了するのかが把握できるようになり、次に取るべき対応を整理できる状態が生まれました。

入力負荷が下がり、業務を切り分けられるようになった

これまでは入力作業がボトルネックとなり、一人に業務が集中しやすい状態でしたが、入力負荷が下がったことで、業務を切り分けられるようになりました。

実際には、以下のように役割を分担し、同時並行で作業を進める体制が構築されています。

  • 領収書担当:TaxSysでデータ化し、弥生会計へ取り込み
  • 医療費担当:医療費資料の確認・整理
  • 通帳担当:通帳データの照合・処理

さらに、この分業体制には入社半年以内の新人スタッフも参加していました。従来であれば経験者に業務が集中しやすい確定申告業務においても、入力作業の負担が軽減されたことで、新人スタッフでも一部の工程を担えるようになったといいます。

「一人で抱える案件」だったものが、「チームで進められる案件」に変わった瞬間でした。

会計ソフトを変えずに「現場の回し方」を変えるという選択

本事例で特徴的なのは、会計ソフトそのものを変更することなく、業務の進め方を見直している点です。実際に、弥生会計 を使い続けながら、入力工程の負担を減らすことで、作業全体の流れを変えることができました。

現場ではよく、

  • 今の会計ソフトは変えたくない
  • ただ、手入力の負担は減らしたい
  • 特定の担当者に業務が集中する状態を改善したい

といった声があがります。

こうした前提を変えずに進められる点は、実務において現実的な改善の進め方の一つといえます。

すべてを一度に変えるのではなく、まずは入力工程の負担を減らす。その結果として、案件の整理がしやすくなり、分業できる状態が生まれる。

「一人で抱える案件」を「チームで進められる案件」に変えていくうえで、現場に取り入れやすいアプローチといえるでしょう。

まとめ

「毎年、確定申告期に入力作業で詰まってしまう」

「特定の担当者に負荷が集中してしまう」

「会計ソフトは変えられないが、手入力は減らしたい」

もしこうした状態に心当たりがあるなら、今の業務の進め方は見直す余地があります。入力作業を前提にしている限り、業務は分けにくく、負荷も偏り続けます。一方で、入力工程の負担を減らすことで、業務は切り分けられ、チームで進められる状態に変わります。

今回の事例のように、会計ソフトを変えなくても、業務の回し方は見直すことが可能です。「忙しいから後回しにする」のではなく、繁忙期を迎える前に一度整理しておくことで、その後の負担は大きく変わります。

まずは、自社の状況でどこから見直せるのかを整理してみませんか。具体的な進め方については、TAXGROUPにご相談ください。

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