記帳の手入力を減らす方法 生駒会計がミロクのまま業務効率化に取り組んだ事例
税理士法人生駒会計
記帳業務の効率化に取り組む中で、「入力をもっと早くしなければ」と感じることは多いかもしれません。しかし実際には、入力スピードだけを改善しても、業務全体の負担が大きく変わらないケースも少なくありません。
特に、ミロクや弥生会計などのオンプレミス型ソフトを使い続けている事務所では、クラウド会計への移行にハードルを感じつつも、手入力の多さに課題を抱えているケースも多いのではないでしょうか。
本記事では、古田土会計グループに属する生駒会計グループ(株式会社生駒経営 代表取締役 三好啓之、税理士法人生駒会計 代表社員 山本光則)の取り組みをもとに、会計ソフトを変えずに記帳業務の手入力を減らすための考え方と、実際の進め方をご紹介します。
記帳の手入力が減らない原因は「会計ソフト」ではない
記帳業務が非効率になる原因は、「どの会計ソフトを使っているか」だけではありません。
実際には、以下のような業務の構造そのものが負担の大きな要因になっています。
- 証憑の受領方法や保存場所がバラバラになっている
- 必要な情報を探す・確認する手間が発生している
- 入力やチェックの流れが人によって異なる
このような状態では、どれだけ入力作業を早くしても、前後の工程で時間がかかり、結果的に業務全体の効率は上がりにくくなります。そのため、記帳業務を効率化するうえでは、「入力そのもの」ではなく、「入力に至るまでの業務の流れ」を見直すことが重要になります。
会計ソフトを変えずに記帳を効率化する考え方
記帳業務の効率化というと、「クラウド会計に移行する」といった大きな変化をイメージすることも多いかもしれません。しかし実務では、すぐに会計ソフトを切り替えることが難しいケースも少なくありません。既存の運用やスタッフの習熟度、顧問先との関係などを考えると、段階的に改善していく必要があります。
その際に重要になるのが、以下のような考え方です。
- 会計ソフトの前段にある業務を整理する
- 情報の分散を減らし、確認作業をシンプルにする
- 誰が担当しても同じ流れで進められる状態をつくる
- クラウドストレージ(Googleドライブ等)を活用し、証憑の管理を一元化する
こうした土台が整うことで、会計ソフトを変えなくても、記帳業務の負担を減らすことが可能になります。
生駒会計が取り組んだ「会計ソフトに依存しない業務改善」
生駒会計では、長年ミロクを主軸とした業務体制を構築してきました。一方で、事務所の規模拡大や業務量の増加に伴い、証憑の整理や記帳に関わる作業負担が大きくなっていました。特に、入力作業そのものだけでなく、その前後に発生する確認や整理の手間が積み重なり、業務全体の効率に影響を与えていたのです。
同事務所が重視したのは、「ミロクをやめるかどうか」ではなく、「業務全体をどう整えるか」という視点でした。
そこで取り組んだのが、会計ソフトをすぐに切り替えるのではなく、まずは周辺業務を整理しながら、手入力を減らすための基盤を整えるというアプローチです。
TaxSys(タクシス)を使って既存の運用を活かしながら、手入力削減に着手
生駒会計では、現在のミロク運用を維持したまま、TaxSys(タクシス)を活用した業務改善を進めています。
この取り組みでは、以下のような変化が生まれています。
- 証憑の受領・整理・管理の流れを見直し、一元化
- 手作業で行っていた入力工程の一部を削減
- 担当者によらず一定の手順で進められる業務フローの整備に着手
特に効果が見えやすかったのが、年1回の確定申告案件です。従来は証憑をまとめて処理することが多く、入力負荷が集中しやすい領域でしたが、今回の取り組みによって、「やらないよりも明らかに楽になった」という現場の実感が出始めています。
現時点ですべての手入力がなくなったわけではありませんが、段階的に負担を減らしていく手応えが出始めている段階です。
将来的なfreee活用も見据えた「柔軟な業務基盤」
生駒会計では今後、freee会計の活用も視野に入れています。ただし、この取り組みは「ミロクからfreeeへ移行すること」そのものを目的としたものではありません。重要なのは、会計ソフトに関係なく業務が回る状態をつくり、必要に応じて最適な選択ができるようにすることです。
業務の土台が整っていれば、会計ソフトが変わってもフローが大きく崩れることはありません。結果として、事務所としての柔軟性が高まり、時代や顧客に合わせた判断がしやすくなります。
同事務所が目指しているのは、特定のツールに依存するのではなく、変化に対応できる事務所運営です。
また、こうした取り組みはツールの導入そのものを目的とするのではなく、スタッフがより付加価値の高い業務に集中できる環境を整えることにもつながっています。結果として、それが事務所全体の進化を支える基盤となっています。
事例から分かる「会計ソフトに依存しない業務基盤」とは
生駒会計の取り組みから分かるのは、記帳業務の効率化は「会計ソフトを変えること」から始まるわけではないという点です。重要なのは、入力作業そのものではなく、その前後にある業務の流れを整理し、手入力に依存しない状態を段階的につくっていくことです。
実際に同事務所では、
- いまの運用を活かしながら改善を進める
- 現場に無理をかけずに変化を定着させる
- 将来的な会計ソフトの選択肢を広げる
といった形で、業務基盤そのものの見直しに取り組んでいます。
このような進め方を支えているのが、TaxSysのような「業務全体を整理するための基盤」です。TaxSysは、会計ソフトを単に置き換えるものではなく、証憑管理や業務フローを含めた全体の流れを整えることで、記帳業務の手入力削減と業務効率化を支援します。
その結果、会計ソフトに依存しない柔軟な業務運用が可能になり、事務所としての生産性向上と将来的な選択の自由度を両立することができます。
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